"日本人はいつから「美への誇り」を失ったのか。58億円で落札されたあの『ひまわり』は贋作である!完璧な推理と説得力で、真のゴッホ像を取り戻す。「日本推理作家協会賞」受賞作家、渾身のノンフィクション!
〈目次〉
第一章 戦前の日本人が愛した『ひまわり』
第二章 『芦屋のひまわり』の造形的検証
第三章 シカゴ美術館の研究成果
第四章 一九世紀の彷徨える覚醒者
第五章 二枚の『ジヌー夫人』
第六章 アルルで育まれた二つの系譜
第七章 『東京のひまわり』
第八章 非ゴッホの造形的証明
第九章 『東京のひまわり』もうひとつの証明
第十章 露呈する犯人
終章 ゴッホの復活
著者プロフィール
小林 英樹(こばやし・ひでき)
1947年、埼玉県に生まれる。東京芸術大学・油絵専攻卒。大阪・中の島美術学院講師、北海学園大学教授を経て、現在は愛知県立芸術大学・美術学部教授。
初の著作である『ゴッホの遺言』(小社刊)では、画家としての贋作に対する鋭い分析と未だ類例をみない論証により、諸説をくつがえす「ゴッホの自殺に真相」を明らかにした。読者から絶大なる信頼を得て、日本推理作家教会賞(評論その他の部門)を受賞。
他の著書に『ゴッホの証明』(小社刊)、『耳を切り取った男』(NHK出版・刊)『色彩浴』(ポーラ文化研究所)などがある。
※本書は、情報センター出版局発行の『ゴッホの復活』(2007年10月)のiPhone/iPad版です。